NAR-0052 / 物語(Narrative) / カテゴリ:物語論

永遠回帰の神話

The Myth of the Eternal Return

確度 B有力だが異説あり
発生年代
1949年(エリアーデ『永遠回帰の神話』の刊行)
発生地域
西ヨーロッパ
中核テキスト
(なし)
中核概念
救済終末論進歩
伝播経路
1949年にパリで刊行された著作を通じて、儀礼による時間の更新と祖型の反復が古代的存在論の中心をなすとする枠組みが提示された。1954年の英訳と、1956年以降のシカゴ大学における宗教学講座および叢書の編集を通じて、比較宗教学、文学研究、美術批評へ広く流通した。
現在の信奉者規模
測定不能(学説であり帰属人口の統計がない。エリアーデ『永遠回帰の神話』『聖と俗』は本表のTXTに未収録。諸文化の時間観を循環と直線の二分法に整理する枠組みには、文化的差異を捨象しているとの批判が提起されているため確度をBとした。中核概念は祖型・反復・聖なる時間といった中心語彙が本表のCONにないため近似にとどまり、対応は弱い。)
現代への影響
宗教研究における時間論・儀礼論の古典的な参照点であり、文学・映画の批評語彙としても用いられる。他方、著者の1930年代の政治的関与と学説の関係は、学史研究の主要な論点となっている。

関連する関係レコード

対立 Opposition 一神教(アブラハム系)永遠回帰の神話 確度B

儀礼による時間の更新と祖型の反復を軸とする古代的存在論と、不可逆の歴史のうちに神の働きを見る直線的な時間の物語との対比は、エリアーデ自身が学説の中心に据えた構図である。歴史的な当事者間の論争ではなく学説上の対比であり、また二分法そのものが単純化であるとの批判があるため確度はB。

成立:1949年 / 根拠:ミルチャ・エリアーデ『永遠回帰の神話』; ジョナサン・Z・スミス『Map Is Not Territory』(批判側); ダニエル・デュビュイソン『Twentieth Century Mythologies』(批判側)