NAR-0088 / 物語(Narrative) / カテゴリ:未来

人新世

The Anthropocene

確度 B有力だが異説あり
発生年代
2000年(クルッツェンとストーマーによる提唱)/2009年以降の層序学的検討
中核テキスト
(なし)
中核概念
主権者としての惑星、進歩直線史観持続可能性
伝播経路
大気化学と地球システム科学の場で提唱され、国際層序委員会の作業部会による地質年代としての審議を通じて学術的な議論の焦点となった。同時に人文学・美術・ジャーナリズムが時代診断の語として採用し、開始時期を農業の開始、産業革命、20世紀半ばの「大加速」のいずれに置くかという論争とともに広く流通した。
現在の信奉者規模
測定不能(学術的な時代区分の提案であり帰属人口の統計がない。2024年に作業部会の提案は正式な地質年代としては承認されず、非公式の概念としての使用が続いている。「人類」を一様な主体として名指すことが責任の所在を曖昧にするという批判から、資本新世・農園新世などの対案も提出されている。)
対抗物語
(なし)
現代への影響
気候変動と生物多様性喪失を単一の時代診断として語る枠組みを提供し、環境政策、教育課程、美術館の展示に浸透した。責任の主体をどの単位(人類・国家・産業・階級)で設定するかという問いを、科学的命名の問題として可視化した点に固有の効果がある。

関連する関係レコード

派生 Derivation 産業革命人新世 確度B

化石燃料の大規模利用が大気組成と地層に地質学的な痕跡を残したという認識が、新たな地質年代の提唱を導いた。開始時期を産業革命に置くか20世紀半ばの大加速に置くかは、提唱当初からの主要な論点である。

成立:2000年代 / 根拠:Crutzen & Stoermer "The Anthropocene" (2000); Steffen ほか "The Anthropocene: conceptual and historical perspectives" (2011)