NAR-0089 / 物語(Narrative) / カテゴリ:未来

マルチスピーシーズの思想

Multispecies Thought

確度 B有力だが異説あり
発生年代
2000年代後半〜2010年代(マルチスピーシーズ民族誌の成立)
中核テキスト
(なし)
中核概念
人格性(パーソンフッド)、他者共同体コモンズ
伝播経路
科学技術社会論、動物研究、環境人文学、微生物共生の研究が交差する場で形成され、2010年前後の人類学の特集号と学会の分科会を通じて分野として可視化された。菌類・作物・家畜・微生物叢を人間社会の共同的な参加者として記述する手法が、環境史、フードスタディーズ、先住民研究へ広がっている。
現在の信奉者規模
測定不能(研究上の潮流であり帰属人口の統計がない。人間以外の存在の「行為主体性」をどこまで記述に持ち込めるかについては、方法論的な批判(擬人化と説明力の低下)が継続しており、分野内でも立場が分かれている。)
対抗物語
(なし)
現代への影響
生物多様性保全、動物福祉、都市計画における非人間の位置づけを論じる語彙として使われている。先住民の存在論を参照する記述が多く、その参照が適切な帰属を伴っているかという研究倫理上の問いも提起されている。

関連する関係レコード

派生 Derivation ポストヒューマニズムマルチスピーシーズの思想 確度B

人間と非人間の境界を問う議論が、人類学とフィールド研究の方法へ翻案され、菌類・家畜・微生物叢を記述の共同参加者として扱う実践が生まれた。ハラウェイの伴侶種の議論が理論と民族誌を媒介した。

成立:2000年代後半〜2010年代 / 根拠:ダナ・ハラウェイ『伴侶種宣言』(2003); Kirksey & Helmreich "The Emergence of Multispecies Ethnography" (2010)