FIG-0078 / 人物・神格(Figure) / 氏族祖
安日彦
Abihiko
確度 A学術的定説
別名:安日王、安日、安日長髄彦
東日流外三郡誌は、安日彦を長髄彦の兄とし、大和での戦いに敗れた兄弟が津軽へ落ち延びたと記す。両者は渡来した郡公子一族の娘と婚姻し、その子孫が荒羽吐族として津軽を統治したとされる。中世の『曽我物語』以来の蝦夷始祖伝承を、東北の独自王朝という枠組みへ再編した位置に立つ人物である。記紀に安日彦の名はなく、長髄彦の兄という設定は記紀の敗者に血縁の始祖を追加する操作にあたる。
実在性の評価 実在は否定的
古事記・日本書紀に名がなく、初出は『曽我物語』の「蝦夷の祖を流罪にされた鬼王安日」で、文献学的には「安日長髄彦」という一体の名で同一人物とする記録の方が古い。秋田氏系図や永正年間の藤崎系図が安日彦を祖とするが、これらは『曽我物語』の影響下に書かれた系図とされる。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。
種別
氏族祖
役割
始祖
系譜(親)
(記載なし)
系譜(子)
(記載なし)
配偶
(記載なし)
初出テキスト
登場テキスト