FIG-0084 / 人物・神格(Figure) / 神格
トヨケ
Toyoke
確度 A学術的定説
別名:トヨケカミ、豊受大神、タマキネ(斎名)、アサヒカミ
ホツマツタヱは、トヨケを5代タカミムスビ、斎名タマキネとし、東の君として統治した男神と記す。娘イサコをタカヒトに配してアマテルが生まれ、トヨケは孫のアマテルにアメノミチを授けた。宮津のマナヰに没し伊勢外宮に祀られるとされ、外宮の祭神を内宮に先立つ教えの源に置く構図をとる。記紀では性別を明示しない食物神である豊宇気毘売神を男神かつアマテルの外祖父とする再解釈であり、外宮を内宮の上位に置く伊勢神道以来の主張と同じ方向を向く。
実在性の評価 創作された存在
豊受大神は古事記に豊宇気毘売神として、また丹後国風土記逸文に現れる食物神で、伊勢外宮の祭神として中世の伊勢神道が高い位置を与えた経緯がある。5代タカミムスビ・アマテルの外祖父という男神としての位置づけは、18世紀後半に成立したホツマツタヱに属し、記紀には対応しない。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。
祭祀と受容
伊勢の豊受大神宮(外宮)が主要な祭祀地で、丹後の籠神社と比沼麻奈為神社は外宮の元の鎮座地を称する。鎌倉期以降の伊勢神道(度会神学)は外宮の祭神を内宮に先立つ根源の神とし、外宮先祭の慣行とあわせて内宮に対する地位を主張した。ホツマツタヱがトヨケをアマテルの外祖父かつ教えの授与者とするのは、この主張と同じ方向を向く再構成である。