FIG-0152 / 人物・神格(Figure) / 在地首長
五馬媛
Itsumahime
確度 B有力だが異説あり
別名:五馬姫、イツマヒメ
豊後国風土記日田郡の条に、この山に土蜘蛛がおり名を五馬媛といった、それによって五馬山というと記される。討伐の場面を伴わず地名の由来としてのみ残る例で、同書の他の郡が土蜘蛛の討伐を詳しく語るのと対照をなす。中央が土蜘蛛と呼んだ在地の勢力に女性の首長が数えられていたことを示す短い記録であり、その名が山の名として定着した点に在地側の記憶がうかがえる。記紀にこの名は現れない。
実在性の評価 実在は不明
豊後国風土記日田郡五馬山の条に一文が記されるのみで、他の史料に対応がなく検証手段がない。同書の土蜘蛛記事は景行天皇の巡幸伝承の枠内で在地の勢力を記すもので、実在の人物の記録として読めるかどうかは定まっていない。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。
祭祀と受容
祀られる社は知られない。大分県日田市天瀬町の五馬という地名が現在も用いられており、風土記が記した名が山と地域の呼称として残った形になっている。