FIG-0177 / 人物・神格(Figure) / 在地首長

玖賀耳之御笠

Kugamimi no Mikasa

確度 A学術的定説

別名:陸耳御笠(丹後国風土記残欠)、クガミミノミカサ

古事記
玖賀耳之御笠
日本書紀
登場しない

古事記は崇神天皇段で、日子坐王が旦波国に遣わされてこの人物を殺したと記す。記述はその一文だけで、身分も勢力も語られず、古事記自身が「これは人の名である」と注を加えるにとどまる。記紀の丹波記事は討伐譚と婚姻譚が併存する形をとっており、そのうち討たれた側の名として残るのはこの人物のみである。

実在性の評価 実在は不明

古事記崇神天皇段が日子坐王に殺されたと記し、これが人の名であると注する以外に記述がなく、日本書紀には現れない。丹後には弥生後期から大規模な墳丘墓と玉作工房が存在し、大陸との交易を持つ勢力があったことが確認されるが、記紀の個々の人物と遺跡を結びつける手段はない。討伐という事件を示す同時期の破壊層、集落の一斉断絶、外来様式の武器の集中といった痕跡が報告された例も確認されていない。

この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。

祭祀と受容

丹後国風土記残欠は、崇神天皇の時に青葉山中に陸耳御笠・匹女を首領とする土蜘蛛がおり、日子坐王が勅命を受けて討ったと伝え、福知山市大江町の河守・有路、大江山、由良、楯原などを伝承地とする。同書は中世から近世にかけて作られた偽書とみる説が有力で、成立年代と真正性が問題視される文献であり、これを基準に考古資料を解釈することはできない。地名伝承と遺跡の所在が重なっても、伝承の成立が遺跡より新しい可能性を排除できない。

種別
在地首長
役割
抵抗
系譜(親)
(記載なし)
系譜(子)
(記載なし)
配偶
(記載なし)
初出テキスト
古事記
登場テキスト
古事記