FIG-0181 / 人物・神格(Figure) / 氏族祖
筒川嶼子
Tsutsukawa no Shimako
確度 A学術的定説
別名:水江浦嶼子、瑞江浦嶋子、浦嶋子、浦島子、浦島太郎
古事記
登場しない
日本書紀
瑞江浦嶋子
丹後国風土記逸文が伝える最古の浦島説話の主人公で、丹後国与謝郡筒川の里の人、日下部首の先祖とされる。釣り上げた五色の亀が女性に変じ、その導きで蓬山へ渡って3年を過ごしたが、故郷に戻って玉匣を開いたために時を失ったと記す。日本書紀は雄略天皇22年7月条に簡略な記事を載せ、万葉集の高橋虫麻呂の長歌も同じ主題を歌う。蓬山を常世と重ねるこの説話は、丹後が日本海の交通に面した地域であることと結びつけて語られてきた。
実在性の評価 実在は不明
丹後国風土記逸文が与謝郡筒川の里の人、日下部首の先祖と記し、日本書紀雄略天皇22年秋7月条にも同じ人物として現れるが、内容は他界訪問譚であって検証の対象にならない。丹後には弥生後期から大規模な墳丘墓と玉作工房が存在し、大陸との交易を持つ勢力があったことが確認されるが、記紀の個々の人物と遺跡を結びつける手段はない。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。
祭祀と受容
浦嶋神社(宇良神社、京都府与謝郡伊根町本庄浜)が浦嶋子を筒川大明神として祀り、社伝は天長2年(825年)の創祀とする。延喜式神名帳には丹後国与謝郡の宇良神社として記載される。同社は重要文化財の紙本著色浦嶋明神縁起を伝え、中世以降の絵巻や御伽草子を通じて浦島太郎の物語として広く流布した。