FIG-0182 / 人物・神格(Figure) / 神格
亀比売
Kamehime
確度 A学術的定説
別名:亀姫、五色の亀、海神の女
丹後国風土記逸文は、筒川嶼子が釣り上げた五色の亀が女性に変じたものとし、みずから天上仙家の人と名のって嶼子を蓬山へ導いたと記す。蓬山は常世とも記され、そこでの3年が地上の300年余りにあたるという時間の落差が説話の中心をなす。日本書紀の雄略天皇22年条は亀が女に化したとのみ記して名を伝えず、名が残るのは風土記逸文である。
実在性の評価 神話的存在
丹後国風土記逸文にのみ名が現れる神女で、歴史的実在を想定する対象ではない。海の彼方の他界から来訪して人を導く女性という型に属する。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。
祭祀と受容
中世以降の御伽草子や近世の絵本では竜宮の乙姫として語られるようになり、蓬山も竜宮に置き換えられていく。風土記逸文の亀比売が海神の系統に属し、行き先が蓬萊すなわち常世とされている点は、後の竜宮譚とは異なる。