FIG-0083 / 人物・神格(Figure) / 神格
セオリツヒメ
Seoritsuhime
確度 A学術的定説
別名:瀬織津姫、ムカツヒメ、向津媛、ホノコ(斎名)、タギツセノメ
ホツマツタヱは、サクラウチの娘ホノコが南の典侍から内宮すなわち正后へ昇り、オシホミミを生んだと記す。名は大祓詞で穢れを大海原へ持ち出す祓戸の神と同一の存在として説明される。記紀が名を挙げない神を、皇統の母という中心に据え直した点にこの人物の位置がある。
実在性の評価 創作された存在
古事記・日本書紀に名がなく、大祓詞に祓戸の神として現れるのが古い所出である。アマテルの正后という位置づけは18世紀後半に成立したホツマツタヱに固有のもので、廣田神社の由緒書など神社側の伝承とは別系統の情報として扱う必要がある。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。
祭祀と受容
瀬織津比咩は延喜式巻八の大祓詞に祓戸の神として現れ、近江国栗太郡の佐久奈度神社が祓戸の神を祀る社として延喜式神名帳に名神大で載る。伊勢内宮別宮の荒祭宮の祭神をこの神とする説は中世の神道書に見える一方、明治期には各地の社で祭神表記が別の神へ改められた例がある。20世紀後半以降、記紀から消された女神という語り方が広まり、ホツマツタヱの受容と精神世界系の出版とが重なって現在の知名度を形づくっている。