FIG-0120 / 人物・神格(Figure) / 氏族祖

天忍日命

Ame-no-Oshihi no Mikoto

確度 A学術的定説

別名:天押日命、アメノオシヒ

古事記
天忍日命
日本書紀
天忍日命

天孫降臨に際して天津久米命とともに武装して先導したと記紀がともに記す神で、大伴連の祖とされる。古事記は背に靫を負い臂に鞆を着け剣と弓矢を執る姿を描き、日本書紀の一書もほぼ同じ装いを伝える。古語拾遺も大伴宿禰の祖としてこの神を挙げる。天皇の身辺警護を世襲した大伴氏の職掌が、天孫の護衛という神代の場面に置き直されている。

実在性の評価 神話的存在

大伴連の祖神として天孫降臨の随伴神に数えられるのみで、歴史的実在は想定されない。宮廷の警衛を職掌とする大伴氏の由緒を神代に置く氏族起源譚に属し、津田左右吉以来この種の記述は氏族の職能を神話に投影した造作とみる整理が通説である。

この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。

祭祀と受容

古語拾遺が大伴宿禰の祖として挙げ、宮門の警衛という職掌の由緒をなす神である。大伴氏は9世紀に伴氏と改姓し、866年の応天門の変で伴善男が配流されて以後は中央での勢力を失い、祖神を祀る氏社も振るわなかった。丹波国船井郡の大伴神社など、氏族の関係地にこの神を祭神とする社が残る。

種別
氏族祖
役割
始祖
系譜(親)
(記載なし)
系譜(子)
道臣命
配偶
(記載なし)
初出テキスト
古事記