NAR-0058 / 物語(Narrative) / カテゴリ:未来
加速主義
Accelerationism
確度 B有力だが異説あり
発生年代
1990年代(英国の研究集団CCRU)/2013年(『加速主義政治宣言』)
発生地域
中核テキスト
(なし)
伝播経路
ドゥルーズ=ガタリやリオタールの初期テクストの一節を出発点として、1990年代の英国の研究集団と2000年代のオンラインの理論圏で定式化され、2013年のスルニチェク&ウィリアムズによる宣言と2014年の論集を通じて用語が定着した。技術的近代化を減速ではなく徹底によって乗り越えるという構えを共有しつつ、左派と右派に大きく分岐している。
現在の信奉者規模
測定不能(現在進行形の理論的潮流であり規模の指標がない。左派加速主義(生産力の社会的再領有)と右派・無条件加速主義(市場と技術の自律的過程の肯定)は主張が大きく異なり、単一の綱領をもつ運動ではなく、技術的近代化を減速ではなく徹底することで乗り越えるという構えを共有する潮流の総称として括っている。記述は各潮流の自己記述および研究文献(ノイス、マッケイ=アヴァネシアン)に基づく。中核概念からはCON-0015 シンギュラリティ(確度C・非公開)を外しており、技術的特異点に対応する公開可能な概念項目は未整備である。)
対抗物語
現代への影響
技術と資本の速度をめぐる批評理論の語彙として、美術批評、メディア研究、政治理論で参照されている。政策的な綱領としての具体性は乏しく、影響の範囲は主に言説の水準にとどまる。
関連する関係レコード
技術と生産の速度を抑制し規模を縮小する方向に解決を求める物語と、技術的近代化を減速ではなく徹底することに解決を求める物語の対立。双方とも現在進行形の理論的潮流で内部の分岐が大きく、正面から対峙した制度化された論争としてではなく、批評文献(ノイス)における相互批判の水準で成立している対立である。
資本が技術革新と市場の拡大を通じて既存の社会関係を絶えず解体するという分析が、その過程の抑制ではなく徹底に活路を求める立場として反転された。加速主義は資本主義の記述を出発点としつつ、左派潮流は生産力の社会的再領有を、右派潮流は過程の自律性の肯定を主張しており、本エッジは両潮流に共通する出発点のみを記録する。