NAR-0018 / 物語(Narrative) / カテゴリ:近代イデオロギー
資本主義
Capitalism
関連する関係レコード
貨幣が交換手段から自己増殖する資本(G-W-G')として再定義されたことで、蓄積の無限運動を正当化する物語が成立した。貨幣の存在自体は資本主義を必然化しないため、制度的条件を重視する説明と併存する。
派生 Derivation 一神教(アブラハム系) → 資本主義 確度B
禁欲的プロテスタンティズムの召命観と予定説が、利潤の体系的追求と再投資を宗教的に正統化する心性を生んだとする系譜。ウェーバー・テーゼは影響力が大きい一方で経済史側からの反証も多く、学説上争いがある。
生産手段の私的所有と市場的調整を正当とする物語と、それを廃棄して社会的所有・計画的調整へ移行すべきとする物語の正面対立。19世紀以降の政治対立軸の基軸をなす。
派生 Derivation プロテスタンティズム → 資本主義 確度B
禁欲的プロテスタンティズムの召命観と予定説が、利潤の体系的追求と再投資を宗教的に正統化する心性を生んだとするウェーバー・テーゼ。既存のREL-0006は同一の学説を一神教(アブラハム系)という上位概念の水準で記述したものであり、本エッジはこれをより正確な系譜へ張り替えたものである。REL-0006はアンブレラ概念レベルの記述として残るが、両者は同じ主張を指すため独立した二つの因果として数えないこと。経済史側からの反証も多く確度はB。なおウェーバー・テーゼが対象とするのは長期の商業的拡大一般ではなく、禁欲的プロテスタンティズム以後に確立した近代資本主義の心性であり、NAR-0018 の代表年は常設の資本市場と株式会社形態が成立した17世紀初頭に置いている(ブローデルの「長い16世紀」を起点とする見方では前倒しとなる)。
派生 Derivation 資本主義 → 会社(法人) 確度B
遠隔地交易の資金調達と危険分散の必要が、譲渡可能な株式・永続的資本・有限責任という組織形式を要請し、資本蓄積の物語を担う制度的な器として会社が定型化された。勅許会社は交戦・条約・徴税といった主権的権能を伴う点で近代企業と性格が異なり、連続性の評価には留保が要るため確度はB。
派生 Derivation 資本主義 → リベラリズム 確度B
市場交換と私的所有を軸とする社会編成が、所有的個人主義と経済的自由を中心概念とする政治的言説を生んだとする系譜(マクファーソン)。逆に、自由主義的な権利論と法制度こそが市場秩序の条件を整えたとする説明(ポランニー以降の議論)も有力であり、本エッジは相互構成的な関係のうち一方向を暫定的に記録したものである。因果の向きについては学説が分かれる。
資本蓄積と生産の拡大を前提とする経済運営の物語に対し、物質・エネルギー消費の計画的な縮小と成長目標の放棄を掲げる物語の対立。既存のREL-0012(資本主義⇔社会主義)が所有と調整方式をめぐる対立であるのに対し、本エッジは成長そのものの是非をめぐる対立であり争点が異なる。脱成長の内部には資本主義との両立可能性を留保する立場もあるため確度はB。
資本が技術革新と市場の拡大を通じて既存の社会関係を絶えず解体するという分析が、その過程の抑制ではなく徹底に活路を求める立場として反転された。加速主義は資本主義の記述を出発点としつつ、左派潮流は生産力の社会的再領有を、右派潮流は過程の自律性の肯定を主張しており、本エッジは両潮流に共通する出発点のみを記録する。
蓄積と成長の継続を前提とする物語と、生態系の吸収能力に上限を置く物語の間で、成長と環境負荷の切り離しが十分な速度で可能かが争点となっている。市場手段による解決を志向する環境主義の潮流も存在するため、対立は全面的ではない。
習合 Syncretism 資本主義 → 中国的特色ある社会主義 確度B
社会主義市場経済という定式のもとで、私的経営、株式市場、世界貿易機関への加盟が体制の内部に組み込まれた。市場制度をどこまで体制の構成要素とみるかについては解釈が分かれている。