NAR-0093 / 物語(Narrative) / カテゴリ:宗教

シク教

Sikhism

確度 A学術的定説
発生年代
15世紀末〜16世紀初頭(グル・ナーナク、1469〜1539年)/1699年(カールサーの創設)
発生地域
インド亜大陸
中核概念
救済輪廻慈悲共同体
伝播経路
北インドのパンジャーブ地方で、グル・ナーナクに始まる十人のグルの系譜を通じて共同体が形成され、聖典の編纂(1604年)とグルの権威の聖典への移行(1708年)によって制度化された。19〜20世紀には英領インドの軍務と労働移民を経路として東アフリカ、東南アジア、英国、カナダ、米国に定着し、グルドワーラーを核とする移民共同体を各地に形成した。
現在の信奉者規模
1,000万〜1億(Pew Research Center の2010年推計およびインド国勢調査(2011年)で約2,500万人。信徒の大半はインドのパンジャーブ州に居住し、次いで英国・カナダ・米国に大きな共同体がある。)
対抗物語
(なし)
現代への影響
パンジャーブ地方の社会構造と政治に中心的な位置を占め、1980年代の政治的対立と1984年の事件をめぐる記憶は現在も係争的である。ターバンと不剪髪をめぐる各国の服装規則・安全規則との調整は、宗教的自由の判例を通じて議論されてきた。

関連する関係レコード

習合 Syncretism ヒンドゥー教シク教 確度B

北インドのバクティ(信愛)運動とサント(聖者)詩人の伝統、輪廻と業をめぐる語彙が、シク教の教えとグル・グラント・サーヒブの詩篇に受け継がれている。ただしシク教の自己理解では、この伝統は継承の素材であって由来ではなく、グル・ナーナクの啓示を固有の起点とする点に留意が必要である。

成立:15〜16世紀 / 根拠:W.H. マクロード『Guru Nanak and the Sikh Religion』(1968); ハルジョット・オベロイ『The Construction of Religious Boundaries』(1994)

習合 Syncretism イスラームシク教 確度B

神の唯一性、偶像崇拝の否定、平等な礼拝共同体という主題は、当時のパンジャーブにおけるスーフィー教団との接触の文脈で語られてきた。グル・グラント・サーヒブにはスーフィー詩人の詩篇も収録されている。他方、シク教を二つの宗教の混合として説明する枠組み自体を、教団側は一貫して否認している。

成立:15〜16世紀 / 根拠:グル・グラント・サーヒブ所収のシャイフ・ファリードの詩篇; W.H. マクロード『Sikhism』(1997)