FIG-0049 / 人物・神格(Figure) / 伝承上の天皇
孝安天皇
Emperor Kōan
確度 A学術的定説
別名:大倭帯日子国押人命、日本足彦国押人天皇
古事記
大倭帯日子国押人命
日本書紀
日本足彦国押人天皇
第6代とされる天皇。室秋津島宮で即位したと伝えられる。記紀ともに系譜以外の事績を伝えない。在位が百年を超える設定であることが、紀年の非現実性を示す例として繰り返し引かれる。
実在性の評価 実在は否定的
津田左右吉は、この八代が帝紀由来の系譜のみを伝え旧辞にあたる事績を欠くこと、「ヒコ」「ヤマトネコ」といった称号要素が7世紀後半の天皇の和風諡号と共通することなどから、皇統を古く見せるための後世の造作とみた。他方、坂本太郎は、后妃がいずれも大和周辺の小豪族から出ており後世の造作なら有力豪族を結びつけたはずだとして、系譜は古い伝承として尊重すべきだと反論した。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。