FIG-0052 / 人物・神格(Figure) / 伝承上の天皇
開化天皇
Emperor Kaika
確度 A学術的定説
別名:若倭根子日子大毘毘命、稚日本根子彦大日日天皇
古事記
若倭根子日子大毘毘命
日本書紀
稚日本根子彦大日日天皇
第9代とされる天皇。春日率川宮で即位したと伝えられる。事績を欠く点は他の七代と同じだが、子に崇神天皇を置き、欠史八代と実在の可能性が論じられる崇神朝との接合点にあたる。父の后であったイカガシコメを妻とする継承のあり方が、系譜の作為性を論じる際に取り上げられる。
実在性の評価 実在は否定的
津田左右吉は、この八代が帝紀由来の系譜のみを伝え旧辞にあたる事績を欠くこと、「ヒコ」「ヤマトネコ」といった称号要素が7世紀後半の天皇の和風諡号と共通することなどから、皇統を古く見せるための後世の造作とみた。他方、坂本太郎は、后妃がいずれも大和周辺の小豪族から出ており後世の造作なら有力豪族を結びつけたはずだとして、系譜は古い伝承として尊重すべきだと反論した。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。