NAR-0076 / 物語(Narrative) / カテゴリ:国家思想
中国的特色ある社会主義
Socialism with Chinese Characteristics
確度 B有力だが異説あり
発生年代
1982年(第12回党大会での提起)/1992年(社会主義市場経済の定式化)/2017年(新時代の位置づけ)
発生地域
中核テキスト
(なし)
伝播経路
党大会報告、憲法および党規約の改正、党学校の教育課程を通じて国内に体系的に配布されている。対外的には開発金融、インフラ建設協力、政党間交流を通じて「発展の途は各国が選ぶ」という定式とともに提示され、一部の途上国の政策議論で参照されている。
現在の信奉者規模
測定不能(中国共産党中央組織部の発表によれば党員数は2023年末で約9,918万人だが、党員数は物語への信奉と同一ではない。市場制度の導入をどこまで社会主義の範囲内とみるかは党内外で解釈が分かれており、また儒教的な統治語彙との連続性を強調する読解は研究者による解釈の一つであって公式の自己記述ではない。)
対抗物語
現代への影響
国家主導の産業政策と市場の併用という組み合わせは、開発モデルをめぐる国際的な比較論の一方の極として参照されている。統治の正統性を選挙手続でなく統治実績と歴史的継承に求める定式は、比較政治学の主要な論点となっている。
関連する関係レコード
対立 Opposition リベラリズム → 中国的特色ある社会主義 確度B
複数政党制と権力分立を統治の正統性の条件とみるか、統治実績と党の指導を条件とみるかで両者の前提が異なる。双方とも市場と私的所有を一定程度前提とする点では重なっており、対立の焦点は政治体制の側にある。
習合 Syncretism 社会主義 → 中国的特色ある社会主義 確度B
生産手段の公有と党の指導という枠組みを保持したまま、初級段階論によって市場制度の導入を理論的に位置づけた。社会主義の物語が既存の統治構造と接合し直された形である。
習合 Syncretism 資本主義 → 中国的特色ある社会主義 確度B
社会主義市場経済という定式のもとで、私的経営、株式市場、世界貿易機関への加盟が体制の内部に組み込まれた。市場制度をどこまで体制の構成要素とみるかについては解釈が分かれている。