NAR-0044 / 物語(Narrative) / カテゴリ:近代イデオロギー
リベラリズム
Liberalism
関連する関係レコード
派生 Derivation 資本主義 → リベラリズム 確度B
市場交換と私的所有を軸とする社会編成が、所有的個人主義と経済的自由を中心概念とする政治的言説を生んだとする系譜(マクファーソン)。逆に、自由主義的な権利論と法制度こそが市場秩序の条件を整えたとする説明(ポランニー以降の議論)も有力であり、本エッジは相互構成的な関係のうち一方向を暫定的に記録したものである。因果の向きについては学説が分かれる。
派生 Derivation リベラリズム → 民主主義 確度B
権利保障・立憲主義・代表制という枠組みが、選挙権の段階的な拡大を通じて大衆的な民主主義と結合し、20世紀の「自由民主主義」という複合形態を成立させた。19世紀の自由主義者の多くは制限選挙を支持しており、両者は当初対立的でもあったため、派生の主張は制度枠組みの水準に限られる。REL-0190(アテナイの民主政→民主主義)が途絶した古代モデルの再発見という経路を記録するのに対し、本エッジは近代民主主義に制度枠組みを供給した同時代の系譜を記録するものであり、両者は複数系譜の合流として理解される。
対立 Opposition リベラリズム → ファシズム 確度A
個人の権利、多元的な代表、権力の抑制を掲げる物語と、国民的統一体への同化と指導者原理を掲げる物語の正面対立。ファシズム側は議会制と個人主義を明示的な批判対象として綱領に掲げ、体制下では複数政党制および報道・結社の自由が停止された。
対立 Opposition リベラリズム → ユーラシア主義 確度B
個人の権利と普遍的な制度形式を基準とする物語に対し、文明ごとに固有の価値と統治形式があるとして普遍性の主張そのものを退ける物語の対立。1990年代以降の再興期には、国際秩序の単極性と多極性をめぐる論争として定式化された。1920年代の学術運動と現代の政治的言説を同一の主体として扱うことには学説上の留保があるが、これはNAR-0049が同じ留保のもとで採用している括り方に従うものである。成立地域はロシアで、本表のREG項目に該当がないため空欄とする。
派生 Derivation リベラリズム → フェミニズム 確度A
個人の権利と理性の普遍性という前提を女性に適用すべきだという要求として定式化された。ウルストンクラフトとミルの議論は、リベラリズムの原則の内的な不徹底を突く形をとっている。
対立 Opposition リベラリズム → 中国的特色ある社会主義 確度B
複数政党制と権力分立を統治の正統性の条件とみるか、統治実績と党の指導を条件とみるかで両者の前提が異なる。双方とも市場と私的所有を一定程度前提とする点では重なっており、対立の焦点は政治体制の側にある。
対立 Opposition リベラリズム → ポストヒューマニズム 確度B
批判的ポストヒューマニズムは、自律した理性的個人を権利と所有の担い手とするリベラリズムの人間像を、歴史的に構成された特殊な想定として対象化する。両者は人格の範囲と主体の自律をめぐって前提を共有せず、生命倫理と動物・環境の権利論において異なる帰結を導く。
派生 Derivation リベラリズム → トランスヒューマニズム 確度B
身体と精神の改変を個人の選択の領域とみなす「形態的自由」の主張は、自己所有と自己決定というリベラリズムの原理の延長として定式化された。運動の主流はこの自由主義的な枠組みを採り、国家による強制を伴った20世紀の優生政策との差異をそこに求めている。