NAR-0077 / 物語(Narrative) / カテゴリ:近代イデオロギー
フェミニズム
Feminism
確度 B有力だが異説あり
発生年代
1792年(ウルストンクラフト)/1848年(セネカフォールズ会議)/1949年(『第二の性』)/1960〜70年代(第二波)
中核テキスト
伝播経路
参政権運動として国際的な組織網を形成し、1945年の国連憲章、1979年の女子差別撤廃条約、1995年の北京会議を通じて国際規範として制度化された。翻訳と留学、国際NGOの回路を通じてラテンアメリカ、南アジア、東アジア、アフリカへ広がり、各地で植民地経験・階級・人種の文脈に応じた再定式化(ブラック・フェミニズム、ポストコロニアル・フェミニズム等)が生じた。
現在の信奉者規模
測定不能(運動・思想への帰属を測る国際的な統計がない。自己をフェミニストと呼ぶかを尋ねた各国世論調査は存在するが、設問と時期が一致せず合算できない。またリベラル系、社会主義系、ラディカル系、交差性を重視する潮流の間で綱領が異なり、単一の物語として括ることには留保が要る。)
対抗物語
現代への影響
参政権、雇用機会、家族法、性暴力に関する法制度の設計に広く反映されている。ケア労働の可視化と評価をめぐる議論は、経済統計や社会保障の設計にも及んでいる。
関連する関係レコード
派生 Derivation リベラリズム → フェミニズム 確度A
個人の権利と理性の普遍性という前提を女性に適用すべきだという要求として定式化された。ウルストンクラフトとミルの議論は、リベラリズムの原則の内的な不徹底を突く形をとっている。
習合 Syncretism 社会主義 → フェミニズム 確度B
社会主義とフェミニズムは別個に成立した物語であり(フェミニズムの起点1792年はマルクス主義的社会主義に先行する)、両者は19世紀末以降に接合して社会主義フェミニズム/マルクス主義フェミニズムという複合形態を形成した。エンゲルスによる私的所有と家族形態の歴史化、第二波期の家事労働・再生産労働をめぐる論争がその中心であり、リベラル系とは異なる綱領を生んだ。旧版は「社会主義→フェミニズム」の派生として記録していたが、それはフェミニズム全体の系譜的な親を社会主義とみなすことになり、年代的にも学説的にも支持しがたい。フェミニズム全体の系譜上の親は REL-0112(リベラリズム→フェミニズム)で記録し、本エッジは二つの物語の結合という実態に合わせて種別を習合に改めた。