NAR-0100 / 物語(Narrative) / カテゴリ:近代イデオロギー
植民地主義
Colonialism
確度 A学術的定説
発生年代
15世紀末〜(大西洋世界の形成)/19世紀後半〜20世紀初頭(新帝国主義期の体系化)
中核テキスト
(なし)
伝播経路
イベリア諸国による大西洋・インド洋進出に始まり、オランダ・英国・フランスの特許会社による交易拠点の獲得、プランテーションと奴隷貿易、19世紀後半のアフリカ・アジアの分割へと形態を変えながら展開した。統治の正当化は、宣教、文明化の使命、科学的人種論、経済的必要という時代ごとに異なる語彙で行われ、被支配地域の法・教育・言語・境界線に持続的な制度的痕跡を残した。
現在の信奉者規模
測定不能(支配の体制であり信奉者の統計がない。政治的支配の形態としては1960〜70年代の脱植民地化でほぼ解体したが、正当化の語り(発展段階、文明化)の残存や経済構造の連続性をどこまで「植民地主義の継続」と呼ぶかについては、新植民地主義論をめぐる立場の相違がある。)
対抗物語
現代への影響
現在の国境線、公用語、法体系、経済的な分業構造の多くがこの時期に形成された。歴史的責任、賠償、文化財の返還、教育課程における記述をめぐる議論は、旧宗主国と旧植民地の双方で現在進行形の政治的争点である。
関連する関係レコード
遠隔地を支配下に置く帝国の統治形式が、近代においては本国と海外領域を法的に区別し、人口の移住・強制移動と資源の一方向的な移転を組織する体制として再編された。近代の植民地主義は、資本主義的な生産と人種をめぐる分類の体系を伴う点で、それ以前の帝国支配と区別される。
対立 Opposition 植民地主義 → 反植民地主義・脱植民地化 確度A
文明化の使命や発展段階による支配の正当化と、自決権に基づく主権の要求は、同じ国際秩序の内部で正当性の根拠を争った。両者の対立は軍事的な衝突であると同時に、国際連合の場での法的・言説的な争いとして展開した。
対立 Opposition 植民地主義 → ポストコロニアル理論 確度B
支配を進歩や文明化として語る枠組みを、その語りの構造そのものを分析対象とすることで無効化しようとする関係にある。歴史記述、博物館の展示、教育課程の記述をめぐる現在の論争は、この対立の具体的な場となっている。