FIG-0007 / 人物・神格(Figure) / 神格
イザナミ
Izanami
確度 A学術的定説
別名:伊邪那美命、伊弉冉尊、黄泉津大神、道敷大神
古事記
伊邪那美命
日本書紀
伊弉冉尊
イザナキとともに国生み・神生みを行い、火の神カグツチを生んで死ぬ。黄泉国でイザナキに変わり果てた姿を見られたことを恥じて追い、千引石を挟んで決別し、一日千人を殺すと宣言する。出雲国風土記にも伊奘弥命の名が見え、葬地を古事記は出雲と伯伎の境の比婆山、日本書紀の一書は紀伊の熊野の有馬村とする。死と再生の対抗が人の生死の起源として語られる。
実在性の評価 神話的存在
死の起源と生者・死者の境界を説く起源譚の登場神であり、実在は想定されない。比婆山・有馬村などの葬地伝承は、記紀の記述を各地が受け止めた後代の定着とみるのが通説である。
この評価は、その存在が歴史的に実在したかについての学説の分布を示すものである。 実在しないことは、その物語が果たしてきた働きを少しも減じない。
祭祀と受容
熊野那智大社の主神である熊野夫須美大神は伊弉冉に比定され、本地を千手観音とする説が一般に行われた。日本書紀の一書が葬地とする紀伊の有馬村には花窟神社があり、社殿をもたず巨岩そのものを拝する形をとる。明治の神仏分離で熊野三山の仏教施設の多くが失われたなかで、那智の如意輪堂は青岸渡寺として寺のまま存続した。
原典に登場する箇所31節
- 上巻 第2節神世七代とイザナキ・イザナミ
- 上巻 第3節天の沼矛とオノゴロ島
- 上巻 第4節天の御柱をめぐる二神とヒルコ
- 上巻 第5節言い直しと大八島国の生成
- 上巻 第6節家宅と山野の神々の誕生
- 上巻 第7節火の神を生みイザナミ死す
- 上巻 第9節黄泉の国とイザナミの追跡
- 神代上 第二段 本文神世七代が数え上げられる
- 神代上 第二段 一書第一角樴尊・活樴尊を数に入れる異伝
- 神代上 第二段 一書第二二神を青橿城根尊の子とする異伝
- 神代上 第三段 本文天の浮橋から矛で磤馭慮嶋を作る
- 神代上 第三段 一書第一天つ神の命で国を修めに降る異伝
- 神代上 第四段 本文女神が先に言い大八洲が生まれる
- 神代上 第四段 一書第一蛭児と淡洲を子に数えず天に問い直す
- 神代上 第四段 一書第二天の霧の中に立って磤馭慮嶋を得る
- 神代上 第四段 一書第三高天原に坐したまま矛で島を画き成す
- 神代上 第四段 一書第四浮かぶ膏の中に国があると見て島を成す
- 神代上 第四段 一書第五鶺鴒を見て交わりの道を得る
- 神代上 第四段 一書第六淡路洲と淡洲の二つを胞とする
- 神代上 第四段 一書第七壱岐洲と対馬洲を生まれた島に数える
- 神代上 第四段 一書第八磤馭慮嶋を胞とし淡路洲を先に生む
- 神代上 第四段 一書第九淡洲を子に数え億岐を三子洲と呼ぶ
- 神代上 第四段 一書第十咎めなく夫婦となり淡路洲の次に蛭児
- 神代上 第五段 本文日神と月神を生み素戔嗚尊を逐う
- 神代上 第五段 一書第二蛭児が立たぬ理由と火神による死
- 神代上 第五段 一書第三死にぎわに天吉葛まで生む異伝
- 神代上 第五段 一書第四吐瀉と糞尿から神が生まれる異伝
- 神代上 第五段 一書第五熊野有馬村の墓と花の祭り
- 神代上 第五段 一書第六風神から三貴子の分治まで語る最長の異伝
- 神代上 第五段 一書第九殯の場で八色の雷を見る異伝
- 神代上 第五段 一書第十唾と掃きから神が成り菊理媛が仲立つ異伝