NAR-0016 / 物語(Narrative) / カテゴリ:国家思想
ネグリチュード
Négritude
確度 A学術的定説
発生年代
1930年代
中核テキスト
(なし)
伝播経路
1930年代のパリで学んだカリブ海・西アフリカ出身の学生たちの文芸誌を通じて形成され、セゼール、サンゴール、ダマスらの作品によって定式化された。『プレザンス・アフリケーヌ』誌や1956年の第1回黒人作家芸術家会議を通じてアフリカ・カリブ海へ還流した。
現在の信奉者規模
測定不能(文学・思想運動であり帰属人口の統計が存在しない。)
対抗物語
現代への影響
脱植民地期の文化政策と汎アフリカ主義に語彙を提供した。その本質主義的傾向への批判は、ポストコロニアル理論の出発点の一つとなった。
関連する関係レコード
対立 Opposition 帝国 → ネグリチュード 確度B
普遍的文明の担い手として支配を正統化する物語に対し、被支配側の文化的価値を積極的に反転させて対置した反植民地の物語。対立の射程は近代ヨーロッパ植民地帝国に限定され、帝国一般への対立とするには留保が要る。
習合 Syncretism 社会主義 → ネグリチュード 確度B
サンゴールらはマルクス主義の疎外論・計画経済構想を受容しつつ、階級闘争と無神論を退けて共同体的伝統と黒人的感性を基礎に据える「アフリカ社会主義」を定式化した。マルクス主義側からは折衷との批判がある。
派生 Derivation パン・アフリカニズム → ネグリチュード 確度B
ディアスポラ知識人によるパン・アフリカ会議とハーレム・ルネサンスの言説が、パリに学ぶカリブ海・西アフリカ出身の学生に受容され、黒人性を積極的価値として定式化する文芸運動へ展開した。ネグリチュードは文学的・存在論的な主題を中心とし、大陸統一という政治的綱領とは重点が異なるため、派生の主張は言説環境の水準にとどまり確度はB。